腎臓の働きが低下した状態(正常の15~30%以下になり、体内の老廃物や余分な水分を
排泄できない状態)を腎不全といい、腎不全がひどくなると尿毒症になってしまいます。
腎不全には急性の腎不全と慢性の腎不全があります。
腎不全が進行すると、老廃物(尿毒素)や水分などが体に溜まって尿毒症という症状を起こします。
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①老廃物(尿毒素)が体内にたまる
症状:食欲がない・吐き気・頭痛・体がだるい
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②水分が体内にたまる
循環血液量が増加します(血液が薄くなる)。
血管内に血液が多くなり、血管に負担がかかり、血圧が上昇します。
心臓に負担がかかり、心臓が大きくなります。
肺に水がしみだします。
症状:むくみ・動悸・息切れ・呼吸困難・寝ていると息苦しい
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③電解質(ナトリウム・カリウム・カルシウムなど)の調節が困難になる。
症状:のどの渇き・手や口のしびれ
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④カルシウム(Ca)の吸収が困難になる。
腎臓でビタミンDが活性化されないため血液中のカルシウムが不足します。
症状:骨が弱くなる・骨折しやすくなる
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⑤貧血
エリスロポエチン(赤血球を造るホルモン)の分泌が低下します。さらに老廃物(尿毒素)
によって赤血球が壊されたり、食欲が低下するなどにより、貧血が助長されます。
症状:動悸・息切れ・顔色が悪い・脈が速い
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⑥血圧の上昇
・血圧は、尿量が減少し、水分・塩分が溜まることにより上昇します。レニン(血圧を
上げるホルモン)が過剰に分泌されて血圧が上昇することもあります。
症状:頭痛・吐き気