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2004.07.13
・夏バテはこうして乗りきろう!

夏バテはこうして乗りきろう!

 経験ありますか、夏バテ。結構つらいですよね、夏バテ。
今回はその「夏バテ」の解消法をお話します。

■ 夏バテって?

 夏バテは、湿気や気温の急激な変化に体のリズムがついていけずに、自律神経の働きが鈍くなり“だるい”“疲れやすい”“食欲がない”などの症状があらわれます。
 湿気の多い梅雨から初夏にかけてや、蒸し暑い夏から残暑にかけて多くみられます。初めてサウナに入ると、数分といられないのに、だんだん長くいられるようになるのは、身体が熱さに適応するためです。急に熱さが増すと、徐々に体を慣らしていけず適応が遅れるというわけです。


■ 体温を下げるにはエネルギーが必要

 暑さで体温が上がると、皮膚表面の血管が広がり、皮膚表面にある汗腺から汗が出ます。そうすると体温が下がります。
 血管が広がるということは心臓の心拍数が増えるということです。また、汗などで水分が奪われて血液の粘りが増すので、心臓は一層頑張って働かなければならず、エネルギーを余計に使います。
 エネルギーは汗を作るのにもかかせません。

■エネルギー代謝には、ビタミンB群が必要

 エネルギーは糖質や脂肪が燃えることによって作られますが、この燃焼に必要なのが、ビタミンB群です。
ところが、暑いと食欲が落ちて、そうめんや果物などの糖質ばかり摂りがちなため、ビタミンB群が不足し、エネルギーが作りづらくなります。エネルギーがいつもより必要なのに、まかなえないためバテてしまうというわけです。

■ 冷たい飲食物や冷房はほどほどに

 夏場は冷たい飲み物を摂りがちですが、身体を冷し過ぎたり、消化吸収を悪くして、下痢などの胃腸障害を引き起こし、夏バテを重くしかねません。
 冷房の効き過ぎや,暑い外気との温度差により、“手足のだるさやしびれ”  “身体のほてり” “喉の痛みや頭痛” “皮膚の荒れ” “神経痛や生理不順” などを起こす「冷房病」も、夏バテに拍車をかけます。
 バテるメカニズムがわかったら、早速、夏バテ対策を実行しましょう。

■ 消化吸収の良い発酵食品を

 食欲の落ちた夏場は、不足しがちなたんぱく質とビタミンB群を豊富に含む玄米や大豆食品を積極的に用いましょう。ビタミンB1・B2・Eを含み、疲労回復に優れた効果のある黒ごまや、ストレス対策のビタミンCが多く、熱を取り去る作用のあるさつまいもを積極的に摂りましょう。
 さつまいもや緑黄食野菜に多いビタミンA(βカロチン)には、日焼け止め効果もあります。
 夏バテによる食欲不振や喉の渇きなどに有効なのは、ビタミンA・C・ミネラルに富むトマトです。
 また、利尿作用のあるイスクエルシトリンを含むキュウリも、体内の余分な水分や熱を取り去って夏バテに効果を発揮します。

■ 酢や香辛料を料理に

 酢には、食欲増進・食中毒予防などさまざまな効果がありますが、特有の酸味は疲労回復にも役立ちます。これは、酢に含まれる酢酸・クエン酸・コハク酸・リンゴ酸などの有機酸が、身体の中にたまった疲労物質(乳酸など)を分解してくれるからです。そのため、疲労回復には有機酸が多い米酢・リンゴ酢などの醸造酢が適しています。なお、梅干にも同様の効果がありますので用いるのも良いでしょう。
 この他、カレー粉・わさび・生姜・唐辛子・山椒などの香辛料は食欲増進や発汗作用がありますので、上手に利用しましょう。

■ 発酵食品と一緒に水分の補給を

 汗で失われた水分・ミネラルの補給も重要です。とくに乳幼児や高齢者は脱水症状に気づきにくいので注意が必要です。お年寄りの水分不足で怖いのは、水分が不足すると血液の粘り気が増すため、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなるからです。
 冷たい水のガブ飲みは、食欲不振につながりますので、喉が乾いたなと感じたら、早めに少しずつゆっくりと、ミネラルの宝庫ともいえる発酵食品と一緒に水分を補給しましょう。

■ 通気性の良い衣類や枕を冷たく

 夏バテ解消には、効率よく汗が熱を奪えるようにすることです。通気性のよいムームーのような服を着るとよいのですが、無理ならばこまめに下着を取り替えたり、濡らしたタオルで身体を拭くと良いでしょう。
 睡眠不足も夏バテの原因の一つです。枕を冷たくしたり、扇風機やエアコンを利用して快適な睡眠をとりましょう。その時、扇風機やエアコンは、タイマーを利用して寝つくまで使用し、つけっぱなしを避けるようにしましょう。

■ 歩行で夏に負けない身体づくり

 最良の対処法は、夏バテしない身体づくりです。春先から、少し早足で30分程度歩く習慣をつけておくと、暑くなってからも身体を動かして汗をかけば季節の変化にスムーズに対応できるようになります。発酵食品同様、継続することが大切です。